楽に生きるためのシステムとマニュアルをつくる話
まずは表題の説明から。
ここでいうシステムとは、個人の生活全般におけるワークフローとそれを管理する手法を指します。
ざっくり簡単にいうと、時間管理、タスク管理、プロジェクト管理、情報管理……などの諸々を体系的にまとめパターン化したものです。
GTD、マニャーナの法則などの有名な管理手法から、様々な時間管理術、情報整理術、手帳術等の書籍を読み漁り、実践し、自分に合わせてカスタマイズしていくこと約10年……? おそらく10年くらい。集大成というほど大層なものではありませんが、ここらで一度そのシステムとマニュアルをまとめておこうと思った次第です。
自身の記録や備忘録的な意味合いで書いていますが、自分と同様、生活をなんとか上手いこと回せるシステムをつくりたいと考えている人へ参考資料のひとつにでもなれば幸いです。
今回はシステムの概要を。
今後、ひとつひとつの工程を掘り下げて書いていく予定。
システムの概要
このシステムにちゃんと名前をつけたいのですが、しっくりくるものがいつまで経っても思い浮かばないので単に「システム」と読んでいます。 無理に呼ぶとしたら「自己管理システム」といったところなのでしょうが、それだとどうも堅苦しくて抵抗がある……。
このシステムは、11の工程からなるワークフローで構成。
- 設定する
- 把握する
- 見極める
- 整理する
- 掘り下げる
- 組み込む
- 実行する
- 対処する
- 記録する
- 振り返る
- 調整する
これらの工程は、インプット(入力)、コンバート(変換)、アウトプット(出力)のフェーズに分かれており、 下図のようなサイクルで動かしています。
それぞれの項目の説明を以下、簡単に。
インプットフェーズ
1. 設定する
システムの初期設定。PCでいうならハードウェアにあたる(CPUやメモリ)。自分のスペックに応じたソフトウェア(これ以降の項目を指す)を動かす上で重要な土台部分。
具体的に何を「設定する」のかというと、自分自身に関する情報です。目的、役割、立場、好き嫌い、得手不得手、信条、価値観、理想、習慣、生活サイクル、キーワードなどなど。
プロフィール欄を埋めていくような感覚です。
ここで特に重要なのは、生活サイクルや価値観。このシステムのキモは、自分の持つリソース量とそれを最大に活かせるタイミング、自分にとって何が重要で、何が重要でないか、自分自身を良く知ることです。
ワークフローのスタート地点ではあるものの、「自分の現状を細かに書き出す」というのは案外難しく、把握するのに時間がかかるものです。なので、最初はざっくりと適当にアタリをつけます。実際にシステムを動かしながら、工程11でどんどん設定値を調整して精度を上げていくイメージです。
2. 把握する
GTDの「把握する」とほぼ同義です。身の回りにある全てのものについて、やりたいこと、やらなければならないこと、やったほうがいいこと、気になることを集めて、可視化する作業。
3. 見極める
GTDの「見極める」とほぼ同義です。集めたものを分別し、ラベルを貼っていく作業。
4. 整理する
GTDの「整理する」とほぼ同義です。見極めたものをラベルに応じた場所へ格納する作業。
コンバートフェーズ【1】
5. 掘り下げる
プランニング。アイデア出し、検討、情報収集、トップダウンからの情報整理(※ボトムアップからの情報整理は、工程2~4)、具体的なタスクへの落とし込みなど、プロジェクトの管理や計画を立てる作業。
6. 組み込む
スケジューリング。工程2~5で実行すると決めたタスクを予定に組み込む作業。
アウトプットフェーズ
7. 実行する
アクション。スケジュールに沿ってタスクを消化していく作業。
8. 対処する
イレギュラーな事態、割り込んできた予定外のものに対処する作業。
9. 記録する
実行したことを記録する作業。
コンバートフェーズ【2】
10. 振り返る
レビュー。記録をもとに現在の進捗状況を把握する作業。
11. 調整する
メンテナンス。記録をもとにシステムを調整する作業。
システムの全体像はこんな感じ。次回は「設定する」について掘り下げて書いていきます。