キロクはジブンをすくう

自分の生活を上手いこと回すため試行錯誤する話。

GTD見極め攻略・挫折を繰り返さないための小さな工夫【準備編】

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はじめに

前回は収集について自分なりの克服法を書いてみました。
今回はその続き、「処理/見極め」についてです。

仕事と家事に追われて、やらなければならないことは山積みで、とにかく手当たり次第にこなしていくしかなくて、何事も期限ギリギリの生活を送っていた時期。
GTDの前口上のように、自分の本来やりたいことも含め、全てを把握して自分の理想通りに物事を進めていけたら……と夢見るものの、現実はそんなに甘くありませんでした。

手法は理に適っているし実際にそれなりの効果もあったのですが、当時はとにかく忙しく時間もスタミナもなかったせいで、目の前に振ってくるものを処理していくだけでも息切れするような状態。
特にこの「見極め」の作業は私にとって苦行でしかありませんでした。

GTDは優れたシステムですが、当然ながら、こちらの体調や状況や心理状態まで逐一フォローしてくれるわけではありません。
何度もシステムを破綻させて挫折を繰り返してしまうのは、他でもない私自身について一切加味されておらず、何の対策もしていないから。
そのことに気づいてから、自分へのフォローを最優先にして手法自体を見直し始めたという話は前々回に書いた通りです。

収集の時と同様、ここでも「見極め」について掘り下げていく内に、このステップに対し自分の理解が甘かったことが発覚。
先ほど見極めは苦行と書きましたが、その原因は私の適当な考え方と雑な作業のせいだったというオチがついてしまいました。

というわけで、今回はそんなお話の前編です。この準備編では「見極めでの挫折」「挫折の原因」について書いていきます。

※以降、この記事では「見極め」と呼び方を統一します。


挫折を繰り返さないための小さな工夫シリーズ

  1. GTD収集【準備編】
  2. GTD収集【攻略編】
  3. GTD見極め【準備編】(今回はここ)
  4. GTD見極め【攻略編】
  5. GTD整理編【準備編】
  6. GTD整理編【整理システム編】
  7. GTD整理編【運用マニュアル編】

見極めでの挫折

早速ですが、私が経験した「見極め」での挫折ポイントは以下の通りです。

  • 集めたものの量が膨大で全てを見極める前に脳がオーバーフロー
  • 作業時の状況によって、見極めにムラが出てしまう
  • これは何か? → わからない

次にひとつひとつ詳しく見ていきます。

①集めたものの量が膨大で全てを見極める前に脳がオーバーフロー

どれから手をつけるか?などは考えずに、ただひたすら黙々と見極めていく。
集めたものがたいした量でなければこれでも充分上手くいくのですが、一度溜めてしまった大量のものを捌くにはちょっと厳しい。
最初の数件はきちんと見極められても、だんだん集中力が落ちてきて自分の処理能力を超えてしまうと、後半はどうしても投げやりになってしまうのです。

その結果は推して知るべし。
曖昧なものが曖昧なまま整理(と呼べるのかも正直怪しい)されると、収集の時と同様、だんだんと近寄り難くなって行動を起こすことなく闇に葬られていきます。
そしてその後、忘れた頃に……もしくは切羽詰まった段階になって、再び「収集」されてくるという。 収集→見極め→整理→収集……という不毛な無限ループの完成。

②作業時の状況によって、見極めにムラが出てしまう

”すべてを平等に処理していく”のがこのステップの絶対原則である。

出典:
デビッド・アレン (著), 田口 元 (監修, 監修)『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』

はっきり言いましょう。私には無理でした。

その時に抱えている自身の問題や課題、あるいは関心事が目の前に立ちはだかり、そればかりが気になって、日常生活の些細なこと……たとえば修理に出さないといけない靴のことや汚れてきたキッチンのことについてもやることを見極めないといけないのにイマイチ集中できない。内心「今はどうでもいい」とか思っている。
という経験はないでしょうか。

これがもし衣替えの時期ならば靴の手入れにも積極的に意識が向きますし、もし年末が近づいていたなら大掃除の一貫としてキッチンを綺麗にする計画を立てるのも苦ではないのです。 やると決めたらできるんです。しかし、それはその時の状況や私の心次第になり、どうしても「できる時」と「できない時」のムラが発生してしまいます。

集中できず、いい加減な見極めを行うと最終的にどうなるか。
それは①のパターンと同じです。

③これは何か? → わからない

書いてて我ながらアホみたいですが。
「これは何か?」 という問い掛け。
ものによってはかなりの難問なのです。
わからないものは本当にわからない。
たとえば用途不明の道具、事情があって捨てられないけど使い道もない何か。
どうにかしなくてはと思ってINBOXに入れてはみたけど、どうにもならない。
でも見極めないと先に進めない……。
無い知恵絞って無理に答えを捻り出してみても、ちっともしっくりこない。

そういう扱いに困るものが絶対に出てくるんですよね……。
私は何度もこの壁にぶち当たり、どうしたらこの見極めが上手くいくのか長い間悩んでいました。

挫折の原因

GTDはあくまでシステムの枠組みに過ぎず、細部の手法は自分で確立する必要があります。
どんなツールをどんな風に活用するのか、どのタイミングで何を行うのか、何をどう判断するのか、といった事を自分で吟味していかないといけないわけです。
ここを疎かにしてしまうと、手順や手法が曖昧なせいで余計な手間が発生したり、判断基準を定めていないがためにすぐ迷って作業が停滞したりするわけです。
①から③まで、すべて自分との調整不足が招いた結果でした。
収集の時と同じですね。

さて、前々回「自分のためのシステムづくり」について少し触れました。
再度ここで自分のシステムの軸となる考え方を確認しておきます。

  • あらゆる作業において自分なりの定義づけを行い曖昧さをなくし、迅速かつ明確に判断を下せるシステム。
  • 自分の処理能力の範囲内で収まるよう適宜調整ができるシステム。
  • 「破綻しないシステム」ではなく「破綻してもすぐに復旧できるシステム」。

上記の考え方に基いて、収集同様、この「見極め」というステップも自分にこなせるレベルまで落とし込んでいきます。

まず、見極めでのボトルネックは「量が多くて処理しきれないこと」「平等に見極めることができないこと」「判断できないものが混ざってくること」でした。
これらを解消するには……

  • ”一度に”見極める量を抑える。
  • ”同時に”平等に見極める必要はない、と定義する。
  • 判断できなければ、できるまで保留する。

という結論に。

全部一気にやろうとしないで、とにかく小分けにする。疲れ果ててしまう前に終わらせる。いくら考えても答えが出ないものに時間とエネルギーを使いすぎない。
前回の収集でも活用したテクニックです。

では具体的にどうするのか? それで上手くいくのか?  
それは次回、私自身がやりやすいように改造した見極めの手順に沿って説明していきます。


まずはここまで。
以上、GTD見極め攻略・挫折を繰り返さないための小さな工夫【準備編】でした。

次回の【攻略編】は、4月17日(火)か4月20日(金)に更新予定です。
興味がありましたら、またお付き合いください。

ここまでお読みいただきありがとうございました!


次のGTD見極め攻略・挫折を繰り返さないための小さな工夫【攻略編】はこちら。

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