GTD整理攻略・挫折を繰り返さないための小さな工夫【準備編】
はじめに
収集、見極めと続き、今回は3つめ「整理」のステップです。
前回の見極めで明らかにした「保管するもの」「保留するもの」「タスク」「プロジェクト」を、自分の整理システムに取り込んでいく作業です。
GTDを始めた当初は、GTDに特化したツール(OmniFocusやTodoistやremember the milkなど)を使いこなそうと躍起になっていました。
コンテキスト、タグ、フラグ、カテゴリ分け、サブタスクなどの便利な機能が盛りだくさんで「これなら私にも!」という気分にさせてくれたものです。当時は。
まあ儚い幻想だったわけですが。
何度も繰り返しになりますが、システムもツールも、結局は自分の処理能力や生活環境に合わせて最適なものを探っていくしかないのです。
これはとても時間のかかる作業で、現在も運用方法がイマイチでどうにかならないものかと日々模索している箇所があったりします。
気長に付き合っていくしかないですね。
ただ、これだけは言えます。
「昔よりはよっぽど上手くやれている」
常に「何をどうするのが最適か?」「最適化するためには何が必要か?」を探りながら生活していると、一年後には驚くほどの変化があります。
あれだけ三日坊主で終わっていたことがすっかり習慣化できていたり、昔は面倒だな……と思っていたタスクが簡単なルーチンタスクになっていたり。
というわけで、今回は「整理での挫折」「挫折の原因」それから「整理システムの運用マニュアルづくり」について書いていきます。
挫折を繰り返さないための小さな工夫シリーズ
- GTD収集【準備編】
- GTD収集【攻略編】
- GTD見極め【準備編】
- GTD見極め【攻略編】
- GTD整理編【準備編】(今回はここ)
- GTD整理編【整理システム編】
- GTD整理編【運用マニュアル編】
整理での挫折
私が経験した「整理」での挫折ポイントは以下の通りです。
- どこに何を管理しているのか分からなくなって気づいたらシステムが形骸化している
- タスク管理ツールに登録するのが面倒になって、気づいたらシステムが形骸化している
- ツールの使い方がその時々でまちまちになり、徐々に整理できている感覚が薄くなり、気づいたらシステムが形骸化している
- 忙しい時には思い通りに整理できず、気づいたらシステムが形骸化している
いずれも一定期間経つとシステムが思い通りに動かなくなり、やがて使わなくなって破綻してしまうケースでした。
どうしてシステムがうまく動かなくなってしまうのか?
ひとつひとつ見ていきます。
①どこに何を管理しているのか分からなくなって気づいたらシステムが形骸化している
収集でも似たようなパターンがありました。
ツールを分散させると、どうしてもこうなります。
毎日使うようなものなら習慣にもなりますが、そうでないツール類をずっと覚えておくのはやっぱり無理です。
②タスク管理ツールに登録するのが面倒になって、気づいたらシステムが形骸化している
ひとつのタスクについて、プロジェクトと結びつけて、配下にサブタスクも作って、コンテキストつけて、タグを細かく設定して、スケジュール決めて、カレンダーと連携して、位置情報を付加して、通知の設定して……等、やることが多すぎて、これを数十個あるタスクに全てやっていくのかと思うと気が遠くなるし、時間はかかるし、疲れるしで、毎回途中で投げ出していました。
ツールの便利機能を何とか使いこなそうとして、機能に振り回され、本来の目的を見失う……という話を収集の記事でも書きましたが、こういう便利ツールは多機能な分、自分の中で噛み砕いて適度な距離感で付き合わないとツールで管理するはずが、ツールを管理する羽目になります。本末転倒。
③ツールの使い方がその時々でまちまちになり、徐々に整理できている感覚が薄くなり、気づいたらシステムが形骸化している
で、最初は根気よく丁寧にタスク管理ツールに登録していたものの、途中で面倒になって、適当にやるようになると、やがて「整理」とは名ばかりになり、システムが使い物にならなくなります。
④忙しい時には思い通りに整理できず、気づいたらシステムが形骸化している
「見極めたものを整理する」という作業が時間のかかるものであればあるほど、忙しい時には当然やる暇がありません。
慌ただしい日々を過ごしているうちに、整理システムは情報を取り込めず、古いまま更新されなくなって停止します。
挫折の原因
というわけで、挫折の原因は以下の通りとなります。
- どんなツールをどのように使用するか、いつでも把握できるように可視化していないから。
- システムの運用方法をきちんと確立していないから。
- 例外処理(忙しい時、システム破綻時)について想定していなかったから。
以上を踏まえて、整理システムを一から構築し直していきます。
- どんなツールをどのように使用するのか、いつでも把握できるように可視化する。
- 短時間で済み、複雑な工程もない、面倒じゃない管理方法を考えて、その運用方法・手順を可視化する。
- 時間がない時の対処方法、破綻した時の復旧方法を予め用意しておく。
この整理システムは「自分のデータベース」を構築して管理するという重要な役割を担っており、規模も大きくその分複雑です。
解消方法についての基本は、収集や見極めの時とそんなに変わらないものの、単純にリストを作成して可視化するくらいでは対処できないと判断し、そこでいよいよ「運用マニュアル」について考え始めました。
整理システムの運用マニュアルづくり
まず私の整理システムの構成について簡単に説明します。
- 資料ファイリングシステム…保管するもの
- リスト管理システム…保管するもの・保留するもの
- タスク管理システム…単発タスク・プロジェクトタスク
- プロジェクト管理システム…プロジェクト
上記の4つのシステムで構成。
そして各システム毎にツールは、カレンダー、リマインダー、備忘録ファイル、資料用のファイル、保留用のファイル、ファイル類を収納するためのキャビネット、タスク管理ツール、リスト管理ツール、プロジェクトリスト、プロジェクトファイル、プロジェクトノート……などなど多岐にわたり、そのツールも環境や状況に合わせて複数持ったり組み合わせたり、アナログだったり、デジタルだったりします。
これらの構成図と使い方を全て脳内で覚えておこうというのはあまりにも無謀です。
ということで、他にもイレギュラーな事態への対応や破綻した時の復旧方法などを盛り込んで、本格的な運用マニュアルを作ることにしたのでした。
【整理システム運用マニュアル構成】
- システム一覧
- ツール一覧
- 各ツールの使い方とルール
- 判断に迷った時のルール
- 忙しい時の対処方法
- システム復旧手順
まずはここまで。
以上、GTD整理攻略・挫折を繰り返さないための小さな工夫【準備編】でした。
次回の【攻略編】では、整理システムと運用マニュアルのつくりかたについて書いていきたいと思います。
興味がありましたら、またお付き合いください。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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